住所:大阪市阿倍野区王子町4-3-23
電話:06-6623-3751
最寄駅:阪堺軌道上町線「北畠駅」(徒歩6分)
地下鉄御堂筋線「西田辺駅」(徒歩15分)

レポーター
福井化成㈱ 副社長 太田 稔

 路地裏グルメに寄稿する事になり、既に寄稿された方と同じく店の選択にあれこれと悩みました。焼き鳥の様なサラリーマングルメの王道で行くべきか?とか、季節要因も含めてみようか?とか。悩みに悩んで王道は外し、本稿が10月号に掲載される事を前提に決めました。
 我が家は大の鍋好きで、秋から春に掛けての休日の夕食はしょっちゅう鍋です。また近所にふぐ屋やもつ鍋屋が何軒かあったりして外で鍋を食す事もままあります。という事で今回ご紹介するのは大阪市阿倍野区にある「旬彩 雲海」というほぼ鍋専門店です(ほぼ、というのは炭火焼もあるからです)。御堂筋線西田辺駅に近い我が家から歩いて15分くらいの所にあります。特徴は「コラーゲン鍋」であるという事です。コラーゲンと聞いても男性はあまり食指が動かないかもしれませんが、女性は大いなる興味をそそられるようですね。
 そのコラーゲンなのですが、大山鶏のもみじから抽出しています。70Lの寸胴に約10kgのもみじを入れ煮出す事約8時間。それを寝かすと上部と下部に不純物を含む層が出来るそう。それは捨てて中心部のきれいな部分のみ鍋に使用します。コラーゲンを含む、白濁したゼラチン状の出汁が出来るわけです。

コラーゲン
コースの具材(3人前)

 味は「塩」「醤油」「トマト」「カレー」「四川風」の五種類あります。和風あり、イタリアンあり、インドあり、中華ありという事ですね。四川風以外は全て食べました。
鍋は安価な方から、地鶏<海鮮<伊勢エビとアワビの豪華海鮮、とお好みと価格に応じたセットが用意されています。今年の夏に行ったときは醤油味で「海鮮」を食べました。その時の具は「ハモと大山鶏」だったと記憶しています。肉厚のハモと地鶏の鍋で、量が多くて最後の雑炊が食べきれなかったのを覚えています。
 路地裏グルメは約5000円/一人という制約がありますので、今回は基本の「天然コラーゲン鍋コース・塩」をオーダーしました。このセットには、刺身と一品が二種類付いてきます。今回の刺身は「まぐろ・サーモン・メイチダイ・カレイ・ハモ」、一品は「鰹のたたき」と「ハモの天ぷら」でした。

刺身
鰹のたたき
ハモの天ぷら

 話を変えますが、実は私、肉の中で一番好きなのが鶏です。その次は豚、牛と続きます。ですから鍋はどうしても鶏か豚(魚もあります)、夜一杯飲もうかなと思うと知らず知らずのうちに焼鳥屋に入ってしまう習性を所有しています。こういう習性が故にこの店に寄ってしまうのでしょう。どうか皆さんお見知りおきを。
 8時間ももみじを煮込めばコラーゲンだけでなく、当然鶏の美味しい出汁が出てきます。好みの問題ですが、その出汁の美味さを損なわないという意味では、味付けは塩が一番良いと感じます。お好みで柚子胡椒、山椒、七味を加えます。絶品の美味さです。
 最後の〆ですが、雑炊か麺を選択します。麺喰いを自認する私は麺をチョイスします。

残念ながら写真映えしない鍋

 しかし既に腹がはち切れそうな状態です。しかし必死のパッチで麺も残さず食べ切ります。我が家は出てきたものは一切残しません!でも残った出汁はさすがに飲み切れません。

「うぉ~腹キンキン!」と思っていたら、お口直しのシャーベットが出てきました。ありがたい。
今回は鍋セットだけではなく、一品で「出汁巻き」と「桜エビ餅の揚げ出し」も追加しました。
どちらもコラーゲン鍋の出汁を使っているようで、より深い味になっているように感じました

〆のシャーベット
出汁巻き
桜エビ餅の揚げ出し

それと非常に大事な話ですが、呑み助に大変ありがたい事として、セットを注文すると追加500円(!)でドリンク飲み放題になります。ドリンクメニューはビール、日本酒、焼酎、ハイボールやソフトドリンクなどです。今回は家族が一緒なので生中2杯、黒霧島のお湯割り2杯で終わっておきました。時間制限はありますが、家族が一緒でなければあと3杯位は飲んだと思います。
 気になるお会計は4500円弱/人でした。食後の運動として、15分の道のりを歩いて帰ります。腹いっぱいコラーゲンを摂取したので、明日の朝はツルツルのお肌になっている事でしょう。(笑)
地下鉄の駅からは遠いので立地はあまり良くないとは思うのですが、近所の方と思しき人などで気が付けば満員、という感じになります。たまに芸能人も出没しているようで路地裏というよりは隠れ家的なお店です。

 行かれる時は是非予約をし、ついでにその日にどんな具材の鍋があるかを確認されると良いと思います。

レポーター:福井化成㈱ 副社長 太田 稔