丸富ゴム株式会社
社長 冨岡芳寿
〒550-0012
大阪市西区立売堀4丁目4番8号
TEL06-6541-1951
FAX06-6541-1955
-丸富ゴムさんの歴史を教えてください-
先々代の冨岡信雄が弟の章雄(ユキオ)と二人で大正9年7月に立売堀3丁目で創業しました。二人を冨岡で囲むという意味で丸富ゴムと名付けたようです。ゴムホースをメインに扱っていました。
昭和4年に立売堀北通り3丁目に移転し合資会社に改組して信雄が社長に就任しました。昭和20年に空襲で被災し、一時休業し、21年7月に靭北通り1丁目に於いて丸富ゴム営業所を再開しました。
当時は、配達にはリヤカーを使っていたようです。また軍によりゴムの統制が厳しく苦労したと聞いております。戦後に章雄が独立して丸一ゴム商工株式会社を開業しています。現在の丸一株式会社です。
昭和25年に現在地に移転、昭和27年8月に丸富ゴム株式会社に改組しました。昭和46年8月に当時専務取締役の冨岡光男が代表取締役に就任。昭和59年10月には業務拡大のため相生営業所を開設しました。
平成16年2月に先代で父の光男が亡くなり、取締役営業部長であった私が3代目社長に就任しました。
-丸富ゴムさんの社是、企業方針などをお聞かせください-
創業者の時代より社是は「全てに誠実であり、全てに信用を得よ」を掲げており、現在も踏襲しています。お得意様や仕入先、同業者や近隣の方々に至るまで、長年積み上げてきた信頼感や手堅さを実感して頂けていると自負しています。先々代は地域の振興会で世話役をしておりました。そのため、当時、地域振興会が発行した冊子に当社のことも掲載されており、貴重な資料として残っています。また先代は西部工業用ゴム製品卸商業厚生年金基金の設立に尽力し、その功績もあり、平成11年に勲五等瑞寶章を受章しました。
-いま注力されている商品あるいは分野などについてお聞かせくださいー
工業用ゴム製品の専門商社として93年の歴史があり、基本的な取り組みは変わりません。現在でも樹脂製品よりゴム製品を多く扱っています。これまでのお得意様を大切にすると同時に過去のお取引を今一度分析・反省し、取扱商品を少しでも増やしていくことに徹しています。
-会社自慢・社員自慢をしてください-
14名の社員がおりますが、20歳代の若手から60歳代のベテランまで社員同士のコミュニケーションがとてもうまく図られていることです。当社では定年制ですが、働く意思があり健康であればいつまでも働いていただきます。若手社員は機動力がありますし、ベテラン社員は長年培ってきた経験と知識が豊富にあります。それらが相乗的にバランスよく発揮できていると思っています。
-社長のご趣味をお聞かせください-
父の趣味が園芸で、豊中の自宅で植木の手入れをしていましたので、私も引き継いでいたしております。学生時代は軽音楽部に所属し、先輩の影響でクラリネットを演奏していました。
インタビューを終えて
地下鉄阿波座駅を下りて立売堀に入る。当方は方向音痴なもので丸富ゴムさんの事務所を通り過ぎてしまった。10分前にやっとの思いでたどり着いた。冨岡社長は大分緊張しておられる様子でしたが、これは生真面目な性格をそのまま表しているように感じました。会社の内部も社長の性格が反映されているようです。最初は緊張していた冨岡社長も徐々に打ち解け、当組合の理事長として尽力された先代(冨岡光男氏)の話題や長い社歴を持つ丸富ゴムさんの当時の記事が掲載されている冊子なども見せていただき、昔話に花を咲かせることができました。貴重な資料の中から、古い写真をお借りし、掲載しておりますので、当時の様子がわかると思います。
専務理事 高橋美之