西部ゴム株式会社
〒530-0055
大阪市北区野崎町6-13
TEL 06-6311-5571
FAX 06-6312-8361
会長 加藤 公三氏(左) 社長 加藤 廣氏(右)
―西部ゴムさんの歴史を教えて下さい―
創業者である加藤一男(現社長の祖父)が昭和22年7月に設立した寿ゴム産業㈱が西部ゴム㈱の原点です。一男は戦前、栗山護謨㈱に勤めており、会社が朝鮮出張所を開設する時に駐在員として朝鮮に渡りました。本人は終戦と同時に帰国しますが、栗山芳雄社長は囚われ、シベリア抑留の身となります。一男は仲間と共に栗山護謨の存続に尽力し、栗山さんが帰国後に独立、東区今橋に寿ゴム産業㈱を設立しました。22年11月に西部ゴム㈱に社名を変更し、24年3月には旭区赤川町1丁目に移転しました。当時の販売の中心は、自転車・タイヤ・チューブなどでした。そして戦後の混乱期の整理と共に昭和29年11月に現在地に本社を移転しました。西部ゴムという社名は関西より西を商圏にしようという創業者の思いから決まったのだと思います。一男が69才で亡くなり、昭和51年に現会長(加藤公三氏)が社長を引き継ぎました。販売店網の拡大・充実を図り、平成17年に新しい世代に未来を託し会長に退いた後、現社長(加藤廣氏)のもと現代的な経営手法も取り入れつベルト・ホースを中心とした工業用ゴム製品、合成樹脂素材及び加工品などあらゆるニーズに対応する卸専門商社として独自路線を崩さず、更なる飛躍をめざし邁進しています。
―西部ゴムさんの社是、企業方針などお聞かせください―
社是は「正しい奉仕と優秀製品をもって卸商社の使命達成に邁進する」です。これは創業者の加藤一男が決めたものです。商社の重要性、使命を認識すると共に、当社の原点として、また卸専門商社として社会貢献していくという指針として、今後も大切に受継いでいきたいと考えています。
―いま注力されている或いは今後注力しようと考えられている商品、分野についてお聞かせください―
当社はユーザー相手の商売でなく卸商売です。ニーズに応えるべく万全且つスピーディな出荷体制を確立し顧客の要望にお応えすることが重要と考えています。「売り物」と同じくらい「売り方」も重視しています。いずれにしてもお客様に喜んでもらえることが卸売業としての当社の使命と考えています。また販売先のお客様が今後どのような品物を必要とされているかといった情報も大切ですので、ゴム業界だけでなく他の業界にも機会あるごとに顔を出して情報収集に努めています。一方、昨今話題となっているネット販売については間接的に影響を受けているのは事実ですが、現時点ではまだ参入は考えていません。ただ今後の流通形態の変化によっては検討する時期が来るかも知れないとは思っています。
―会社自慢、社員自慢をして下さい―
会社自慢と言えるかどうか、二年に一度各地に点在している営業所(ベイス)の全社員が一同に会し、全額会社負担で研修旅行を実施しています。以前は同様なことを行っている会社も多かったですが、今では少なくなっているようです。ふだん各地に分散して仕事をしている仲間同士の連帯意識を高める良い機会と捉えています。他に会社自慢としては、大手優良企業が軒を連ねている北区で継続して優良申告法人表敬状をいただいていることでしょうか。
―ご趣味をお聞かせください―
会長:趣味といえば海外旅行ですね、年に2回ぐらい出かけます、仕事も含めれば今まで相当あちこちに行きました。プライベイトでは一人で行くことも多く、旅での思わぬ出会いなんかもあり、いろいろ楽しい思い出があります。ただ来年80才になるのでそろそろ卒業しようかと考えています。旅行以外では仕事で必要なこともありゴルフを30歳くらいから真剣に取り組みました、今でも好きで、組合のみなさんともよくご一緒させて頂いているのはご存じのとおりです。
社長:会長と同じくゴルフもしますが、趣味と言えばこれも会長と同じになりますが旅行です、家族と一緒に行きます。特に美味しいものを求めてあちこちに出かけるのも大きな楽しみの一つです。学生時代は旅行研究会に入っていたこともあり旅行社などは使わず飛行機もホテルも全部自分で手配します、全く苦になりませんしツアー旅行では味わえない旅の楽しさがあります。
西部ゴム株式会社さんを訪ねて
今回から、かつて組合の要職を歴任された方の会社を訪問させていただくことになり、初回は西部ゴム㈱さんを訪問しました。会長と社長揃って迎えて頂き、創業者の会社設立当時の興味深い話や、ゴムベルト商業会役員時代の貴重な話、後を引継いだ会長も現組合発足当時から理事をされ、その後副理事長・理事長を歴任され組合活動に尽力された事など、事務局としても勉強になる時間を過ごさせて頂くことが出来ました。また会長、社長ともども衒いのない自然体でのインタビュー対応誠にありがとうございました。今後益々のご発展を祈念しております。(事務局 三島通弘)