株式会社清水商会

〒530-0035
大阪市北区同心1-8-22
TEL:06-6358-2851
FAX:06-6358-6119
社長 清水 俊文

―清水商会さんの歴史を教えて下さい―

創業者は私の義父清水数雄です。明治44年岐阜県大垣市近くの神戸(ごうど)町で生まれ、大正15年に上阪して繊維関係の会社に入りました。そこで商売を学び、昭和13年2月1日に繊維関係を扱う商社として清水商店を独立開業しました。しかし昭和16年12月に戦争に召集され一時閉業を余儀なくされました。戦後、復員し、暫く六甲製機㈱に勤め、そこでゴム関係の知識を習得しました。そして昭和24年に独立し、北区曽根崎1丁目で創業、昭和28年5月に株式会社清水商会を設立しました。その後、東京・名古屋にも営業所を設け事業を拡大し、昭和37年1月に現在の本社のある同心町に移転しました。私と先代数雄さんとのつながりは昭和54年に遡ります。当時、私は大学を卒業し銀行に勤めていたのですが、縁あって数雄の長女と結婚することになりました、そして昭和57年に三菱銀行を退職し清水商会に入社、平成3年2月先代から社長を引き継ぎ、はや25年が経ちました。当社は設立当初から東海ゴム(現 住友理工)の代理店として主にホース及びその関連商品を扱っています。用途にあわせゴム・樹脂・ステンレスと各種揃えています。なかでも船舶用のホース・金具類が取扱高のかなりの部分を占めており、これら一式を扱う商社としては全国でも数少ない会社のようです。因みに社章は先代が考案した「順風」(フォローウインド)です、風を満帆にうけ大海原を疾走する姿をモチーフにしています。今見てもおしゃれで、先代に感謝です。

―清水商会さんの社是、企業方針などお聞かせください―

創業以来、社是のようなものはありません。少人数の会社ですし先代も改まって社是などをつくらなかったようです。「自分で考え、自分で行動する」をモットーにしています。自分で試行錯誤することが肝要だと考えます。

―いま注力されている或いは今後注力しようと考えられている商品、分野についてお聞かせください―

「静脈産業」に注目しています。資源を掘り出し、輸入し、加工し、製品化し、物流網に載せて消費者に渡る一連の産業を「動脈産業」と言い、使い終わった製品を回収し、再利用し、再生し、あるいは廃棄することに関わる産業のことを「静脈産業」といいます。昔は古タイヤを燃料として利用したりしていましたが、今は高度な技術を使った再利用の方法も開発されつつあります。今後、我が社も販売してきたホース及び金具の産廃処理や廃液処理産業に、より注力していきたいと考えています。

―会社自慢、社員自慢をして下さい―

会社自慢と言えるかどうか、我が社は残業ゼロです。これは先代の時代からずっとそうです。我が社は規模の割にはお客様の数が多いのが特徴です。オペレーターは親会社でも船は個人という、いわゆる一社一杯という船主が多いためです。そこで使われているホースなどは、何年かに一度の更新が一般的です。いかに記録を整理し適宜にお客様の要求に応えられるかが鍵となりますが、それらをスムーズにそつなくこなせるベテラン社員が我社の自慢です。

―ご趣味をお聞かせください―

愛犬歴30年です。家内も私も犬が好きです。今飼っているのは8歳のオスで名前は雄之介です。ドライブ好きで週末になると車で出かけます。この子はペットショップで買った犬ではなく、能勢の捨て犬センターから里犬として我が家にきました。飼い主の勝手で捨てられた可哀そうな犬が一杯いるのです、心が痛みます。二番目の趣味はゴルフのスイング研究です。特にドライバー飛距離にはこだわっています。ただ研究が実践に活かされないのが悩みではありますが、しかし当れば飛びます。つぎは知る人ぞ知る「版画」製作です。私自身の出身は熊本県で、父は学校の教師をしていました。数学の教師でしたが、よく絵を描いており、何度か日展に入賞もしていました。私が版画を始めたのもその影響ではないでしょか。ただ多色刷りの版画は時間と体力がいるので摺るのは限定部数です。仲のいい友達限定で毎年「干支」の多色刷りの年賀状を送っています。

株式会社清水商会さんを訪ねて

暑さの峠も超えた8月末に訪問させていただきました。すぐ近くにOMPや帝国ホテルがそびえ立つものの、大阪市内にあって比較的落ち着いた雰囲気の街並みの一角に(株)清水商会さんは本社を構えています。4階の応接間に案内され、清水社長にはいつものように気負わず、自然体でインタビューに答えていただきました。少人数精鋭で仕事に取り組んでおられる苦労話や先代との思い出話、出身地に纏わる貴重なお話もお聞かせいただきました。社長の新たな一面を知ることができ有意義な時間を過ごすことができました。
お忙しいなかでのご対応まことにありがとございました。
今後の益々のご発展を祈念しております。(事務局 三島通弘)